17Jun
2017-06-19最終修正日
女性は男性とは異なり、初潮を迎えてから月に一度排卵をするとても複雑な仕組みをしています。そのため、身体の作りは男性と比べ、非常に複雑な構造をしており、体内のホルモンバランスの影響で、肌の状態もすぐに変化してしまいます。
この記事の目次
肌に影響を与える2つの女性ホルモン
肌の状態に影響を与えるホルモンには、黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)の2つの女性ホルモンがあります。
《黄体ホルモンについて》
黄体ホルモンを分かりやすく説明すると、肌の状態を敏感にするホルモンで、生理前になると分泌量が増えます。
黄体ホルモンの特徴としては、皮脂の分泌量を増加させることが挙げられます。生理前になると肌が荒れたり、ニキビが増えるといった女性が多くいますが、これらは全て黄体ホルモンの影響であると考えられます。そしてもう1つ、肌の状態に影響を与える女性ホルモンが卵胞ホルモンです。
《卵胞ホルモンについて》
卵胞ホルモンは一般的にエストロゲンと呼ばれており、肌に潤いを与えるホルモンです。
エストロゲンは、若さを保つために重要な働きをしており、50代で肌が一気に老化するのは、女性ホルモンの中でも特にこのエストロゲンが不足するからだといわれています。
50代にエストロゲンが不足するわけ
エストロゲンは、体内での分泌量は生理の始まる10代頃から増え始め、30代後半になるとその量は徐々に減少し始め、閉経が訪れる50代になると急激に減少します。日本人女性の平均閉経年齢は50歳といわれており、ちょうど閉経を挟む前後5年が更年期の期間ということになります。
50歳はちょうどこの更年期の時期にあたり、身体に様々な不調が現れるようになります。こうした更年期における不調は、基本的に女性ホルモンであるエストロゲンが減少することに起因して起こります。
50歳になると現れやすい肌の症状としては、以下のようなものがあります。
肌に直接触れるブラジャーのワイヤー部分や下着のゴムの部分がかゆくなる
寝不足が数日続いただけで肌荒れをする
エストロゲンは50歳になっていなくても不足する!?
ここで注意して頂きたいのが、年齢が50代に達していない方でもエストロゲンが不足すると肌の潤いが低下するため、同じような症状が起こるということです。
そこで、年齢にかかわらず、不足するエストロゲンを補うために、是非実践して頂きたいことがあります。それは、エストロゲンと似た働きをする大豆イソフラボンを含む食品を積極的に摂取するということです。
納豆なら1パック、豆腐なら半丁ほど食べれば十分です。食べれば食べるほどよいというわけではなく、毎日継続して食べることに重点を置くようにしてください。食品で摂取することが難しいという方は、大豆イソフラボンが配合されているサプリメントを摂取することをお勧めします。
美肌以外にもある大豆イソフラボンの効果
大豆イソフラボンには、美肌効果の他にも、以下の効能があります。
生活習慣病の改善
更年期に入り女性ホルモンが減少すると、コレステロール値が急に上がったり、代謝機能が正常に働かなくなって中性脂肪が増えたりします。その結果、この年代はメタボリックシンドロームに陥りやすいのが特徴です。大豆イソフラボンを摂取することで女性ホルモンを補い、生活習慣病を改善しやすくします。
血行不良の改善
血行不良による身体の不調を整える効果があります。血液をサラサラにするだけでなく、肌のくすみ、肩こりや冷え性など、血流が改善されることで全身の不調改善に期待ができます。
骨密度の上昇
骨粗しょう症は、女性ホルモンが欠乏することで密度が低下して起こり、特に女性に多い症状だといわれています。大豆イソフラボンを摂取することで骨からカルシウムが流れ出てしまうことを防ぎ、しっかりと骨の密度を維持します。
記憶力の向上
エストロゲンは、脳の血液循環を良くし、脳細胞自体の働きを活発にする効果があります。そのため、エストロゲンと同様の働きをする大豆イソフラボンを摂取することで、記憶力をあげ、やる気を引き起こすといわれています。実際に、アルツハイマー病の進行を止めた症例が報告されていることから、期待が高まっています。
悪玉コレステロールを下げる
青魚や海藻類、きのこなどの食物繊維と組み合わせて摂取すると、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、血液をサラサラにしてくれます。