25Jun
50歳の女性に「気になる肌悩み」を聞いたところ、もっとも多かった回答は「シミ」で、次いで「たるみ」と「乾燥」という結果になりました。
若い頃から徐々に蓄積された肌ダメージは、40代以降になると表面に現れてきます。蓄積された肌ダメージの他にも、肌は紫外線や大気汚染などの外気に当たることで、様々な刺激を受けやすくなります。その結果、角質層のきめが乱れ、水分を正常に保つ力が弱まり、乾燥しやすくなります。
少しの刺激でも過敏に反応するようになるため、50歳の肌は、今まで以上に肌トラブルが起こりやすい状態になります。
この記事の目次
50歳になると肌が不安定になるのはどうして?
日本人女性の平均閉経年齢は50歳といわれており、ちょうど閉経を挟む前後5年が更年期の期間ということになります。更年期の時期に入ると、身体には様々な不調が現れるようになります。こうした更年期における不調は、基本的に女性ホルモンであるエストロゲンが著しく減少することに起因して起こります。
エストロゲンは、皮膚や粘膜、軟骨のみずみずしさを保つ役割と深い関係があります。そのエストロゲンが減少するため、「シミ」や「たるみ」、「乾燥」などの肌荒れが起こるようになります。さらに加齢に伴い、コラーゲンの量や質、皮膚の新陳代謝が低下して肌のターンオーバーの周期が乱れます。その結果、肌の衰えは急速に進みます。つまり、特に更年期の時期は、エストロゲンの減少が加わることで、皮膚はとても不安定な状態になるのです。
50歳の肌悩み第一位は「シミ」
50歳の女性の肌悩みの栄えある第1位に輝いた「シミ」のほとんどが、「老人性色素斑」です。これは、加齢によって皮脂の分泌量が減り、保水力も大幅に低下することで、乾燥が進行してターンオーバーの周期が乱れることが原因で現れるシミです(参考までに、20代では28日周期だったターンオーバーの周期は、50代では40日以上かかってしまうこともあるそうです)。
この老人性色素斑ですが、長年の紫外線ダメージで作られたメラニンを排出できず、更に濃いシミとなって表面に現れしまうこともあります。
また、50歳という年代はちょうど更年期の最中で、女性ホルモンのバランスが崩れやすい時期です。この時期にできやすいシミが、「肝斑」です。目の周りを避けてモヤモヤとした淡褐色のシミが広がっている場合は、肝斑の可能性があります。
肝斑は閉経を迎えると発生しなくなり、色も薄くなることが多いのですが、紫外線に当たると色が濃くなり、シミが深くなるので注意が必要です。
50歳になったら行いたいシミ対策
こうした50歳のシミ対策は、「メラニン生成を防いでこれ以上シミを増やさない」ことと「これ以上シミが濃くならないようにする」ことに注意しましょう。また、乱れやすい女性ホルモンのバランスを整えることも重要なポイントとなります。
《徹底した紫外線対策》
シミ対策として最も気をつけるべきものは紫外線です。できてしまったシミに紫外線が当たるとより色が濃くなりますし、新たなシミが発生する原因にもなります。外出時や晴れた日だけでなく、屋内にいるときや曇りの日であってもしっかりと紫外線対策をしましょう。
《スキンケアの見直し》
シミがなかなか改善しない、新しいシミが増えたという方は、これまでのスキンケアを見直す必要があります。年齢を重ねると、それなりの高価な基礎化粧品を使わなければ効果がないと思いがちですが、その前に毛穴の詰まりを取り除く必要があります。老廃物が毛穴に溜まった状態だと、肌の内側で炎症が起こり、肌荒れや吹き出物の原因となってしまいます。
毛穴を綺麗にした状態でないと、いくら高価なものを使っても、有効成分は肌に浸透しません。目の細かい泡立てネットなどを使用して、きめが細かく、弾力のあるたっぷりの泡で、毛穴に入り込んだ汚れをしっかり落とす習慣を身につけましょう。
《保湿ケア》
肌の保水量が急激に減少する50代は、保湿ケアに一層力を入れましょう。皮膚が乾燥していると肌バリア機能が低下し、シミの元となる紫外線のダメージを受けやすくなります。乾燥が進行すると、ターンオーバーの周期が乱れ、シワやたるみの原因ともなるので注意が必要です。
コラーゲン、ヒアルロン酸、セラミドなどが配合された基礎化粧品を取り入れ、しっかりと保湿をしてください。