19Apr
「界面活性剤が入ったシャンプーはよくない」というイメージを持っている方は多いかもしれません。
界面活性剤はどのような働きをして何がよくないのかを理解しているという方はそう多くはないようです。ここでは、シャンプーを選ぶときに知っておくと便利なシャンプーの界面活性剤とその成分を紹介します。
この記事の目次
界面活性剤の働き
シャンプーの目的は、髪や頭皮の汚れを取り除くことと、頭皮の血行をよくすることです。汗やほこりなどの汚れは水でも洗い流すことができますが、スタイリング剤や皮脂を落とすためにはどうしても界面活性剤が必要になります。
界面活性剤がくっついて浸透することで、汚れが髪や頭皮から落ちやすい状態を作ることができます。そして、界面活性剤は落ちた汚れをシャンプーの中に溶かし出す役割も果たし、さらにはその汚れがもう一度髪の毛にくっつくことがないように汚れを包み込む役割も果たしてくれます。
このように、界面活性剤は髪や頭皮の汚れを取り除くというシャンプーの目的を果たすためになくてはならないものなのです。
シャンプーの種類と界面活性剤
高級アルコール系シャンプー
一般に発売されているシャンプーのほとんどがこのタイプになります。高級アルコール系シャンプーには、鉱油や動植物油脂などから作られている界面活性剤が入っています。洗浄力が高く、泡立ちもよいのですが刺激が強いという特徴があります。
石鹸シャンプー
石鹸シャンプーには、脂肪酸ナトリウムなどから作られる界面活性剤が入っています。洗浄力が高く、刺激はそれほど強くはありませんが、皮脂を取り過ぎてしまうことがあり、髪が健康になるまでは髪がきしみやすくなります。
アミノ酸シャンプー
アミノ酸シャンプーには、アミノ酸から作られる合成界面活性剤が入っています。洗浄力は弱いのですが、頭皮への刺激は低いという特徴があるので、敏感肌の方におすすめです。
注意が必要な界面活性剤
高級アルコール系シャンプーを購入するときは、成分表示を確認しましょう。成分にラウリル硫酸Na、ラウリル硫酸カリウムなど、ラウリル硫酸成分が入った界面活性剤には注意が必要です。
ラウリル硫酸は、洗浄力が非常に強い石油系の合成界面活性剤です。洗浄力が強いので、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまったり、キューティクルを剥がしてしまうこともあります。さらに、皮膚に残りやすいことから、毛穴をふさいで毛根に悪影響を及ぼす可能性があり、薄毛や抜け毛の原因になることがあります。
ラウリル硫酸の中でもラウリル酸Naは小さい分子なので、毛穴から浸透することがあり、経皮毒を起こす危険もあるといわれています。また、ラウレス硫酸Naとラウレス硫酸アンモニウムは、洗浄力、脱脂力ともに非常に強いため、敏感肌の人はこれらの成分が配合されたシャンプーは使用を控えたほうがよいでしょう。
その他、アルキル、スルホン酸の名前がつく成分は肌に刺激が強い界面活性剤なので注意が必要です。
シャンプーの成分表示はしっかり確認しよう
アミノ酸シャンプーは刺激が少なく髪や頭皮に優しいという特徴がありますが、アミノ酸シャンプーといいながら石油系や高級アルコール系の界面活性剤を使用しているシャンプーもあります。
成分は含有量が多い順番に記載されているので、「どのような成分がどれくらい配合されているのか」しっかり確認をして目的に合ったシャンプーを選ぶことが大切です。
界面活性剤の中でも「合成界面活性剤はよくないものだ」というイメージがありますが、低刺激で安全といわれているアミノ酸系、石鹸系は人工的に作られた合成界面活性剤です。肌に刺激が強いのは高級アルコール系、石油系の合成界面活性剤なので、シャンプーを選ぶときは成分の特性を理解し、表示をしっかりと見極める必要があります。
成分表示をしっかり確認して目的に合うシャンプーを選びましょう。
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